咲き継ぐ花
残暑の中 あちこちで木槿の花が咲いている。
パッと咲くが雨傘をすぼめるようにねじれて一日でぽとりと落ちてしまう。
でも次々に花が咲く これを咲き継ぐと表現するのか。
お隣韓国では国の花とされている。
万葉集の秋の七草のひとつ朝貌(あさがお)は木槿のことだという説もある。
新聞の「季のうた」はいつも楽しみに見ているが今日は「むくげ」だった。
  
   母からのふみがらの数花木槿    藤本 美和子

ふみがらというのは「文殻」と書き用済みの古い手紙をさす。
お母さんからの大切な手紙は捨てずにしっかり保管されているのだろう。
子どもを思い次々に書いてよこしたお母さんの手紙と次々に咲くむくげの花を
関連付けた句なのだろうか。
藤本さんの句はしみじみとしたとてもいい句が多い。
今の私は携帯やPCからのメールがほとんどでわが子に手紙はめったに書かない。
一方夫は手紙やお礼状をまめに書いている。
一か月に何度も手紙をよこす良き先輩もいる。
最近手紙から遠ざかっている自分を少し反省した。

子どものころ隣だったMさんの裏にはピンクのむくげの垣根があった。
夏から秋の始めにはむくげの花がらもままごとの材料だった。
私より二つ上のMさんはおとなしくて恥ずかしがり屋だった。
雑貨屋の跡取り娘だったから家の人には随分反対されたが東京の短大の国文科へ進んだ。
『東京での二年間は楽しかった』としみじみと語っていたMさんを思い出す。
とてもいい笑顔で話していたのが印象に残っている。
そのMさんが亡くなったと知人から聞いたのはおととしだった。
高齢のお母さんがひとりで暮らす家の裏には今年もむくげが咲いているだろうか。
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おべんとう
  
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by harunoyokihi06 | 2012-08-30 23:14 |


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